朦朧日記

眇めに語る些事の重箱

我々には見えない

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雨が降ると窓枠の隙間から漏る。

滴る真下に備えを据えておく。

滴る位置が、ずれることがある。

備えの下にも拭き取るための備えをしておく。

ふだん、これらの備えは我が家の者の目には映っていない。

備えたことは忘れられている。

たまった雨水も干上がるほど忘れられている。

稀な来客に、これなんですか、と問われたとき

役目を全うした、かつての備えの成れの果てを見る。