朦朧日記

眇めに語る些事の重箱

2017-01-01から1年間の記事一覧

西日タイム

地域の文化祭的な催事に参加した。 こつこつ作りためた小さな装身具を展示した。 会場は公民館の一室を借りた。 赤頭巾のお婆さんちみたいなファンタジックな建物だが ここは会議室なのだそうだ。 天井には実務的な白色蛍光灯が下がっていた。 母屋とふたつ…

猫の事情

気温は高くはないが蒸す室内の熱のこもりそうな場所で まるくなってるところを写真に撮っていたら、 おととい起きた個人的な事柄について 印象の淡い濃淡を思い出しかけたけどすぐ放した、みたいに見えた。 猫はだいたい、まじめ顔していて考えていることが…

ななとい茶房

住んでいる地域がこの世のすべてのような日常を送っているので、 どこか、幽趣ただよう喫茶店にでもふらりと立ち寄り 変わった気分にひたりたいものだと、頻繁に思う。 「思うだけ」の頻度はさて置き 隣町に行くにしろ、バスと電車を乗り継がねばならない。 …

溺れる桃

昔々幼かった子を水泳教室に通わせていたっけ と、ふと思い出した。 六年ほど毎週いやがらず通ったが、あんまり上達しなかった。

誰もいない日曜日

うたたねしてたら、置いてかれた。 籠の中のごつごつした柑橘 が妙に遠い。

残念な美人

むくんだせいか、指から外すとき派手に吹っ飛んでいった。 玉に瑕とはいうけれど、まあ、いいか、と思うことにした。 玉、というほど値の張る石ではないが 方解石という石灰岩の仲間、親戚は大理石という やんごとないようなそうでもないような、お方である。…