朦朧日記

眇めに語る些事の重箱

たやすく崩れる

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父の郷里は海のそばに崖がある。

その崖の地層がこんな具合に見えていた。

崖のふもとに小さな校舎が立っていて、父はそこに通っていた。

崖の上に狐の嫁入りが通ったのを

少年だった父は見たことがあるという。

小さな校舎に通う子供はいなくなったが

崖が崩れた話は聞かないので

今でも削がれたような姿で

海を臨んでいることだろう。

我が家の地層はきび砂糖でできている。