下を向いて歩く
遺跡が発掘調査された後、畑になったその畝の表面に
こんな石の剥片が混ざっていて拾い集めた。
石器時代とか縄文時代とかそんな大昔の人が残した手わざの跡だ。
並べてみると静かなリズム。
道端でこんな感じのかけらを拾うことがある。
自動車の部品じゃないかな。これを失っても
交通事故を起こすほどじゃないと思いたい。
いまのところ11個持っている。
拾った時にはもう、からっぽだった。
やままゆ蛾の繭。
昔、国語の教科書に「少年の日の思い出」という
ヘルマン・ヘッセの短編が載っていて
苦くて印象深い物語だった。
小学生の時サマーキャンプのハイキングで拾った。
山道に羊羹色した石の砕いたのが敷き詰めてあった。
工業用ガラスの屑だそうだ。
この水色の部分が視界に飛びこんできたのを覚えている。